秋 天
そんなことに答える必要はないと、無視していると、衣川がさらに続ける。
对于那种事没有回答的必要,久木默不作声。衣川接着又说。
「情けないことに、俺はこのところ、そちらのほうはまったくご無沙汰だ」
“遗憾的是,对于那方面的事,近来我完全没有了”
「家では?」
“在家里哪?”
「それはない、もうずいぶんない。お前はどうだ」
“没有,已经没有了。你怎么样?”
強く否定するので、久木も首を横に振ってうなずくと、
衣川如此果断地否定,久木也摇头示意表示同感。
「そういうものだろう、この年齢になったらワイフは友達のようなもので、そんな気にはなれない」
“是那样的吧,到了这个年龄的话,妻子已如朋友,没有那样的感觉了”
「じゃあ、外では……」
“那,外面哪……”
「そうしたいんだが、お前のようにうまくいかない。まずそんな女性がいないし、たとえいたとしても、正直いって、あまり自信がない」
“想是想啊,但是不像你那么顺意。首先没有那样的女人,就算是有,坦白说也没那自信”
「でも、相手が違うわけだから」
“不过,那是因人而异”
「違っても、お前のようにいつもしているといいけど、俺のように休み続けると難しくなる」
“就算不同,如你一样坚持不懈是可以的。但是,像我总是休息可就成问题了”
「いつもしているとは、いいすぎだ」
“说得太过份了,什么坚持不懈!”
「とにかく年齢のせいか、このごろはなくてもあまり困らない。こんなものだと思っていると、結構、平気になってくるものだ」
“总之,可能是年龄的原因吧,近来没有那事也不觉得困惑。考虑到这些,也就相当心平气和了!”
「あまり、年寄りじみたことをいうなよ」
“别总说什么上年纪的话”
「ああいうのは癖みたいなもので、なければなくても済むし、そのほうが余計な気も使わなくて楽だ。でもこんなことを続けていると確かにオスでなくなる」
“那事好像令人上瘾的,没有的话也好,不用花多余的心思也不错。不过,这种事持继下去,的确难以收拾。
衣川はそこで酒を一気に飲みほしてから、
衣川说到这里,一口气饮干了杯中酒。
「やはり、相手がいいと違うのかな」
“说到底,对方好的话可能就不同了”
今夜の衣川はいつもと少し様子が違うようである。仕事の疲れがたまっているのか、それともこういうことを話す手頃な相手がいないのか、男と女の話にこだわり続けている。
今晚衣川与以往有点不同。是因为工作太辛苦,还是因为没有倾诉的合适对象,话题一直拘泥在男女之事上。
正直いって、久木はそろそろ切り上げたいが、衣川はさらに新しい銚子を頼んで、探るような口調でいう。
坦白说,久木很想快点结束。衣川却又点了新酒,然后探听的口气说道。
「しかし彼女の旦那はどうしているのかな、当然、お前と付き合っていることは知っているのだろう」
“话说回来,她的爱人怎么样了?应该知道她跟你交往的事吧?”
「それは、わからないけど……」
“那个,不知道……”
「無責任な奴だ」
“不负责任的家伙”
衣川はまた酒を呷って、
衣川说着饮了一口酒。
「いまに、突然、会社に彼がのり込んでくるぞ、うちのワイフをどうしてくれるんだって。彼が医者であることは知っているだろう」
“要是现在,他突然闯进你公司,说什么跟我妻子怎么样怎么样(你怎么办?)。知道他是个医生吧”
「初めに、お前が教えてくれた」
“最初,听你说过的”
「医者ならそちらの方は上手そうだが、しかしそうでもないのかな。案外、気の弱い男で、ワイフが浮気をしているのが分かっても見て見ぬふりをしていいだせない。あちらの方も、あまり得意でないのかもしれない」
“医生的话,对于那方面应该是善长的,但是却好象不是!意外懦弱的家伙,明明知道妻子有外遇却识而不见,不说。那家伙,那方面可能也不太行的”
「おい、よせよ」
“唉!胡说!”
「いや、エリートなんて案外そういうのが多いからな。偏差値はよくても、そちらの方は落第という奴がね」
“不是。因为精英什么的,所谓那方面的意外是多的。即使偏差值好一点,那方面也是个落伍的家伙!”
「そうかな……」
“是吗?!”
「でも、いつか彼にも気付かれるかもしれないぞ。そうなったらただでは済まない」
“不过,不知何时可能就被他发现了。到那时,不会轻意了事的”
衣川は脅かすようにいってから、
衣川威胁的口气说完之后。
「だから、ああいう人とはケイレンアイでとどめておく」
“因此,(劝你)跟那人保持轻恋爱即可”
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